フィジーに来て5日目。
ここでは、スマートフォンの画面を眺めるよりも、プールで仰向きに浮かんで、流れる雲を眺めたり、ホテルで微笑むスタッフさんたちの表情を眺める時間の方がずっと長く感じられます。
今、私は夫が所属するビジネスコミュニティのカンファレンス同行(つまりおまけです)でこの島を訪れています。ホテルのWifiのつながりも良いとは言えず、SNSを見る時間もほとんどないのですが、今日は、そこで出会った「本物の温かさ」についてのストーリーを紹介せずにはいられません。
ドアの閉まらないバスでの小さな冒険
明日のパーティーで着るボリウッドの衣装を買いに、リゾートから15キロほど離れた街まで出かけることにしました。
やってきたのは、トヨタのコースター。見慣れた車体にホッとしたのも束の間、なんと入り口のドアが壊れて閉まらないまま走り出したのです!
車窓の外に広がるのは、牛や馬がのんびりと放し飼いにされている、手付かずの田舎風景。「もしここで車が止まったらどうしよう。」という小さな不安が胸をよぎりました。
けれど、そんなドキドキを魔法のように溶かしてくれたのは、フィジーの人たちの驚くほど純粋な「利他の心」でした。
相手の幸せを願う「Bula!」の精神
バスの乗り方を相談したホテルのスタッフさんは、「これ、私個人のカードだけど、二人分チャージしてあるから使って!」と、迷わず自分のカードを貸してくれました。
また、街で道を尋ねた方は、「こっちだよ」と笑顔で歩き出し、なんと自分が乗るはずだったバスを一本遅らせてまで、私たちを目的地のお店まで案内してくれたのです。
ここで交わされる「Bula!(こんにちは)」という挨拶。
それは単なる形式的な言葉ではなく、「私はあなたの幸せを心から願っています」というような響きを持っていると感じます。
見返りを求めない、ありのままの優しさに触れて、私自身の心もスッと洗われていくのを感じます。
完璧じゃなくても、大丈夫
リゾートを一歩出れば、道は凸凹で、バスのドアは閉まらず、家畜たちが自由に歩いている。
決して「完璧」な世界ではありません。
けれど、そこには「大丈夫、なんとかなるよ」という大らかな受容と、お互いを思いやる温かなエネルギーが満ち溢れていました。
人生も、きっと同じなのかもしれません。
予定通りにいかなくても、道に迷っても、立ち止まってしまっても、大丈夫。
フィジーの風と、出会う人たちの笑顔が、そんな温かいエールを届けてくれた気がします。
今夜は、感謝の気持ちを込めてボリウッドパーティーを全力で楽しんできます。
Vinaka(ありがとう)、フィジー!
この温かな風が、画面の向こうのあなたにも届きますように。



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